「飼い猫が目の前で外に逃げた」
「家じゅうを捜したが猫がどこにもいない」
飼い猫が外に脱走してしまったとき、頭が真っ白になってしまいますよね。
筆者も飼い猫が脱走してしまったことが何度かありますが、そのときは本当に何も手につきませんでした。
でも、まずは落ち着いてください。
冷静に素早く行動すれば猫が戻ってくる可能性は高いです。
この記事では猫が脱走した時の対処法から脱走防止策までをまとめました。
猫ちゃんがいなくなってしまって今まさに困っている方、脱走しないための予防策を知っておきたい方、ぜひ参考にしてみてください！
| この記事でわかること ●脱走した猫の捜し方 ●脱走した猫のアフターケア ●猫が脱走する原因と対策 ●自宅に設置できるおすすめの脱走防止グッズ |
１．猫が脱走した！帰ってくる確率は？
あるアメリカの研究データによると、迷子になった猫が7日以内に生きて保護された確率は34%。一方で、90日を超えてから生きて発見された猫はほとんどいませんでした。
（出典：Huang et al. (2018), Animals. 「Search Methods Used to Locate Missing Cats and Locations Where Missing Cats Are Found」）
時間が経つにつれて猫は行動範囲が広がり、脱走地点から離れてしまう傾向があります。
また、交通事故などのリスクが高まる可能性も否定できません。
とにかく、早め早めに捜索し始めましょう！
２．猫が脱走した初日に取るべき行動と捜し方
脱走直後～数日間の猫の行動範囲は半径50mほど。びっくりするほど家の近くにいることが多いです。
この日は仕事よりも何よりもすぐに捜索を開始してください！
どこを捜す？
外に慣れていない室内飼いの猫はパニックになって家の近くでじっとしている可能性が高いです。「猫は暗くて狭くて静かな場所を好む」ということを念頭に置いて家の周囲をくまなく捜しましょう！
| 捜す場所チェックリスト ☑車の下 ☑物置の上または下 ☑家と家の間 ☑室外機の上または下 ☑塀の上 ☑自動販売機の上または下 ☑軒下 ☑木の上 ☑植え込みの中 ☑側溝の中 |
捜すときの持ち物
☑いつも食べているキャットフードやおやつ
猫を見つけた時におびき寄せます。フードの袋をガサガサと開ける開封音も効果的。
☑洗濯ネットもしくはバスタオル
いきなりキャリーバックに入れることは難しいです。猫がすっぽりと入る洗濯ネットで捕 まえましょう。バスタオルやブランケット等があればそれでもOKです。
☑キャリーバッグ
洗濯ネットやバスタオルで捕まえた猫を運びます。
☑好きなおもちゃ
日ごろからよく遊んでいるおもちゃがあれば。おもちゃの音に反応して姿を現わしたり近 づいてきたりする可能性があります。
☑懐中電灯
夜間の捜索時に必須です。また、猫の目には光を反射する働きがあるので、目が光って見つけやすくなります。
☑軍手
捕まえた猫が興奮して暴れたりすることもあるので軍手をしておくと安心です。
捜す時間帯
猫は夜間や早朝に活発に動くのでその時間がベスト。ただし、真冬の夜は寒くて猫は動きません。真冬の場合は昼間から夕方がいいでしょう。また、毎日決まった時間にごはんをあげていた場合、その時間になるとお腹がすいて動き出す可能性があるので狙い目です。
優しい声で呼びかける
こちらが不安がったり緊張していたりすると、猫はすぐに察して近づいてきません。いつもどおりの落ち着いた優しい声で名前を呼んであげましょう。
家の周りに猫砂とごはんを置く
猫は自分の匂いに安心する生き物です。使用済みの猫砂を家の前や庭にまいたり、愛用しているベッドやマットを置いておくと、匂いを嗅ぎ分けてお家を見つけやすくなります。
また、玄関のドアや窓を少しだけ開けて、いつも食べているごはんを置いておきます。お腹が空いたころに匂いに釣られて帰ってくるかもしれません。
見つけた猫を捕まえるときのコツ
猫を発見しても絶対に慌てたり無理やり押さえつけたりしてはいけません！
これは私の体験談ですが、せっかく見つけた猫があともう一歩のところで逃げてしまったことがあります。理由は、私が無理やり押さえつけて捕まえようとしたからです。ごはんでおびき寄せて、ほぼ玄関に入ってきていたのに…です。
脱走した猫はいつもより警戒心が強くなっています。だからとにかく焦らないこと。猫と目線を合わせていつも通り話しかけてください。根気がいりますが、ゆっくり時間をかけて家の中に誘導しましょう。
洗濯ネットやバスタオルで捕まえるときは頭からかぶせるように。猫は視界を遮られると一瞬動けなくなるので、その隙に素早く捕獲してキャリーに入れましょう。
相当の覚悟が要りますが頑張って！
3.猫が脱走した２日目以降にやるべきこと
翌日になっても猫が見つからなかった場合は自力での捜索を継続しつつ、以下のこともやってください。
関係各所へ連絡
・交番や警察署 （猫を「遺失物」として届けを出す。）
・保健所 （保護されていないかどうか確認する。）
・動物病院 （猫が保護されていたら動物病院に相談に来るケースが多い。）
迷い猫掲示板に投稿する
迷子になってしまった猫の情報を共有し、飼い主と発見者をつなぐためのネット上の掲示板です。保護に至った体験談なども載っているのでそちらも参考になります。
ネコジルシ https://www.neko-jirushi.com/maigo/
チラシ作り
チラシを作って近隣に配るのも効果的です。配布の際には、近隣のお宅のお庭や車庫などを捜索させていただけるよう、協力をお願いするとよいでしょう。また、チラシには無料で使えるテンプレートサイトも多くありますので、上手に活用して効率よく準備を進めてください。
LOSTPET.JP https://lostpet.jp/poster
猫探偵への依頼も検討する
「人手が足りない」「早く見つけたい」と考えている方は、猫捜索のプロである「猫探偵」に依頼するのも手です。
ただし、冷静な判断力を失っている状態で業者を選ぶのは禁物！
口コミや料金、捜索方法の説明、これまでの実績などをしっかり比較し、納得できる業者を選びましょう。
4.病院に行ったほうがいい？猫が帰ってきた後のケアについて
脱走中のさまざまなリスク
猫が無事に帰ってきたあと、「怪我していないのに病院へ連れて行くべき？」と迷う方もいるかもしれません。
結論から言うと、外傷が見当たらなくても、必ず動物病院で健康チェックを受けてください。
脱走中に、ほかの猫との接触で猫エイズ（FIV）や猫白血病（FeLV）といったウイルスに感染する可能性があります。また、ノミやダニが寄生していると、猫だけでなく人に影響が及ぶこともあります。
ちなみに筆者の猫は、脱走後に動物病院を受診したら偶然にも別の病気が見つかり、手術を受けることになりました…! こういう場合もあるので病院で検査をしてもらうと安心です。
脱走後の心理変化
脱走後、猫の様子が「なんだかいつもと違う」と感じることはありませんか？
室内飼いの猫にとって、外の世界は刺激が多く、大きなストレスになります。帰宅後は、外の環境と家の安心した環境とのギャップに戸惑い、落ち着かない様子を見せることがあります。また、捕獲器を使って保護した場合は、捕まったときの恐怖がしばらく残っていることもあります。
猫が戻ってきたら、まずはそっとしてあげて、安心できるまで静かに見守りましょう。
いつも使っているお気に入りのベッドを置いたり、優しく声をかけながら撫でてあげたりすると、徐々に気持ちが落ち着いていきます。
５．そもそもなぜ脱走したがる？原因と対策
ここまで猫が脱走したときの対処法についてお話ししてきましたが、そもそもなぜ猫は脱走してしまうのでしょうか？原因と対策を考えてみましょう。
原因① 偶発的な理由
実は「脱走しよう」と意図していなかった猫も多くいます。
普段は閉まっている窓や扉がたまたま開いていて、好奇心から少し外へ出たものの、そのまま帰れなくなってしまうケースはよくあります。
対策：
●玄関・窓を開けるときは細心の注意を払う
●脱走防止扉や網戸ストッパーを取り付ける
●来客時や換気時は猫のいる部屋を分ける
原因② ストレス
猫は環境の変化にとても敏感です。
たとえば、
●引っ越し
●飼い主の生活リズムの変化（在宅勤務など）
●家族構成の変化（子どもが生まれた、同居猫が増えたなど）
などが大きなストレスとなり、その反動で外へ出たがることがあります。
また、もともと野良だった猫は室内生活だけでは刺激が足りず、「外に出たい」という気持ちが強くなることがあります。
対策：
●キャットタワーやキャットステップで運動させる
●おもちゃや遊びの時間を増やしてストレス発散
●猫用ハーネスでお散歩する
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原因③ 発情期
避妊・去勢手術をしていない猫は、発情期（主に春〜夏）になると異性を求めて外に出たがる傾向があります。発情に伴う衝動は強く、普段おとなしい猫でも脱走を試みることがあります。
対策：避妊・去勢手術を行う
また、万が一脱走した時に備えて首輪に迷子札を取り付けておきましょう。
さらに動物病院でマイクロチップを装着しておくと、保護されたときに身元確認ができるようになります。（※GPS機能は無いので要注意）
６．おすすめの脱走防止アイディア
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7.まとめ
ここまで、猫が脱走した際の対処法から、日常的にできる脱走防止策まで紹介してきました。
猫が脱走したときに最も大切なのは、飼い主であるご自身が落ち着いて冷静になることです。早めに捜索を開始することで猫の発見率も高まります。まずは猫の習性を理解したうえで、家の周囲から丁寧に捜してみてください。
そして、「二度と会えなくなってしまった…」という事態を避けるためにも、普段から自宅でできる脱走対策を心がけておきましょう。